基本方針

初めまして。私、久保教育代表の久保慎之介と申します。この度は、当塾に興味を持っていただき、ありがとうございます。「久保教育」は、私が一人で、大学進学を志す高校生を指導する、大学受験対策に特化した学習塾です。なので、当塾の方針や特徴を知ってもらうということは、私の指導方針や考え方を知ってもらうことに等しいです。また、大学受験は、人の人生を大きく左右することもある極めて重要な人生の節目です。その重要な節目をサポートする塾を探すというのは、本来かなり難しく、慎重になるべき事柄なのですが、実際には「中学の時に通っていた塾に勧められてそのまま」や「CMなどで見かけて名前を知っているから」という理由で塾を決めてしまう人が多いです。その背景には「塾が多すぎる、違いが分からない」という事情があると考えています。こういったことを踏まえて、ここでは、長くなってしまうことを厭わず、私の指導方針や考え方をなるべく率直に伝えさせていただこうと思います。

指導対象 その1

指導対象としているのは、学力試験を要する大学入試合格を目指す高校生です。教室全体の秩序や雰囲気の維持のため、高校生以外は受け入れていません。加えて、高校生であれば誰でも受け入れているわけでもありません。やはり教室全体の秩序や雰囲気の維持のため、また、受験をともに乗り切る良き仲間を作ってもらうために、ある程度指導対象を絞っています。そういった私からの視点だけでなく、塾を選ぶ側の視点からしても、当然向き不向きはあると思います。入塾してから「こんなはずじゃなかった」と、お互いがならないためにも、まずはこの部分について説明させていただきます。

〇 大歓迎・向いている人
  • 部活と勉強を両立したい
  • 学力はないけどやる気だけはある
  • 将来の夢や目標の大学が決まっており、努力する覚悟がある
  • 仲間と切磋琢磨したい

私自身もそうでしたし、毎年の生徒もほとんどが何らかの部活に所属しています。また、やる気さえあるなら現状の学力は問いません。「さすがにこんな順位、学力じゃ…」と恥ずかしがる必要はありません。何をなすにしても、まずは自分の力の無さを素直に受け止めることがスタートです。半端なプライドは邪魔なだけです。「今の力でこんな志望校言うのは…」と遠慮する必要はありません。言うだけならタダです。もし「大学」ではなくて、具体的に将来の夢が決まっているなら、是非そちらを聞かせてください。大学以外の選択肢も含め、適切な進路のアドバイスができます。また、結局一番辛いときに支えてくれるのは、多くの場合友だち・仲間です。この塾に来ていなければ出会えていなかった友だちと出会い、ともに努力し、辛いときに支え合える仲間となり、一緒に受験を乗り切っていくのを見るのが、私の大きな喜びの一つです。また、ただそれだけでなく、これまでの経験から、良い結果を出すためにも「良い仲間」はかなり重要だと考えています。

✕ 受入不可・向いていない人
  • 勉強したくない、やる気がない、親にいけと言われただけ
  • やる気はないけど学力だけはある
  • 定期テスト対策だけやりたい、指定校推薦を狙う
  • 人とのコミュニケーションが好きではない、一人で黙々とやりたい

「やる気のない生徒に無理やりやらせる」ことを目的とした場所ではないため、また、やる気のある生徒の為に良い環境を用意したいと考えており、周りに悪影響を与えることを避けるため、本人にやる気のない場合はお断りするようにしています(それがお互いの為になると考えています)。また、学力試験を要する大学入試対策を行う塾なので、指定校推薦での合格を目指す場合(もちろん志望校や状況によってはとても良い戦略です)、定期テストの対策に特化した塾を探すことをおすすめします。また、私や同じ学年の仲間と適宜コミュニケーションを取りながら進めていくことになるため、人とのコミュニケーションが好きではなかったり、「一人で黙々とやりたいから放っておいてほしい」という場合にはおすすめできません。

△ 場合による
  • 私立高校の生徒

学校やコースにもよるので一概には言えないのですが、私立高校の場合、対策などを学校内で全て完結しようと先生方が様々な課題や講座を用意してくださる場合があります。また、勉強の方向性や受験の戦略などに関しても、学校の方で決まりや方針が定まっていることも多いです。そういったケースでは、こちらでやりたいことと学校でやりたいこととがぶつかる可能性があります。その場合、こちらが引かざるを得ないため、私が指導者であるメリットを最大限享受できないことになります。こういった事情から、私立高校の生徒に関しては受け入れにやや慎重という考えです。

指導対象 その2

上記の他に、志望校によって受入可能な場合と受入不可の場合があります。

◎ 特に指導が得意な志望校
  • 国公立:大阪教育大学、奈良教育大学、奈良県立医科大学(看護学科)、大阪公立大学、神戸大学
  • 私立:関関同立(特に同志社と関西)、産近甲龍(特に近畿と龍谷)、畿央大学、同志社女子大学

ほぼ毎年受験する生徒がいて、合格者も出ており、過去問や対策についても既に熟知している大学です。指導には絶対の自信があります。

〇 受入、指導可能な志望校
  • 国公立、私立:上記以外の大学(主に文系)

「特に指導が得意な志望校」ほど毎年受験者がいるわけではないものの、過去に志望者を指導したことのある大学も数多くあります(関西圏の有名大学であれば大抵はあり)。また、地方の大学や首都圏の大学など、一度も志望者の指導経験が無い大学についても、基本的には対応可能です。

✕ 受入が難しい志望校
  • 国公立、私立:理系全般(一部、看護や理学療法など除く)

私自身が文系出身であるため、数学Ⅲや理科の指導を行っていません。そのため、理系志望の方は原則受け入れを行っておらず、他の塾を探すことをおすすめいたします。

ともにまなぶ

当塾は「ともにまなぶ」という標語をかかげています。この標語には二つの意味が込められています。一つは「共に学ぶ」であり、生徒と共に自分が学ぶという意味です。「誰かに何かを教える人間は常に自身が学び続けなければならない」、「生徒よりも努力する」という私の信条と決意をあらわしています。もう一つは「友に学ぶ」であり、良き友と支え合い励まし合いながら学ぶことの重要性をあらわしています。

創業当時の理念・方針

次の文章は2016年に書いたものですが、基本的な考え方や方針は現在も変わっていないため、まずはこちらで塾の理念をご確認ください。

まず、この「久保教育」という学習塾についてですが、指導にあたる講師は私一人です。私が、実現したいことを100%実現することができるように立ち上げた学習塾です。

実現したいこと

私の「実現したいこと」は、大きく二つです。一つ目は、「全員を希望の大学に合格させてあげること」つまり「志望校合格率100%」です。二つ目は、「大学入試を通じて人の人生を変えたい」というものです。どちらも大袈裟に聞こえるかもしれませんが、私は本気でこの二つを実現できると考えています。

「大学入試」の重要な意味合い

私自身、大学入試が人生の大きな分岐点になったと感じています。それまで本気で勉強に取り組んだことのなかった人間が、自ら高い目標を立て、その目標に向かって自分で考えて努力し、周りの人に助けられ、最終的に目標を達成する、それまでの人生で初めての経験でした。そしてその経験を受け、「自分は自ら考えて努力することができるんだ」という大きな自信と自己肯定感を得ることができ、その後の人生や価値観に大きく影響していると感じています。今振り返ってみても、あれほど貴重な時間、体験は、「高校生」という時期だからこそ許された特権的なものだったと思います。だからこそ、それほどまでに貴重な時期、イベントを、単なる「嫌々やらされる勉強の時間」や「とにかく言われたことをたくさんこなす時間」にしてほしくないと強く思っており、そうではなくて、「人生において最も貴重な時期であることを自覚し、自分の人生や価値観を変える時間」にするサポートを全力で行いたいと思っています。

「志望校合格率100%」のために

そして大学入試を、「自分の人生や価値観を変える時間」にするためには、その「過程」が最も重要であることは間違いありませんが、最も分かりやすいのは、最終的な「結果」を出すことです。なので、「志望校合格率100%」を本気で目指します。ここで重要なのは「100%」ということです。つまり「全員」です。教える側からすれば「1:多」かもしれませんが、生徒の側からすればもちろん「1:1」です。基本的なことですが、教える側はこのことを絶対に忘れるべきではなく、常に生徒一人ひとりと100%で向き合う必要があります。ただ、それには限界があります。規模が大きくなっていくにつれ難しくなっていきます。さすがに100人の生徒相手に教える側が一人では、100人の生徒一人ひとり全員に100%で向き合うことは、物理的に不可能です。なので、これを完全に実現するためには、どうしても人数制限が必要になります。このことを受けて、当塾では人数制限を設けています。つまり、「全体として合格率がどうか」よりも「一人ひとりの生徒が、その生徒が、合格するかどうか」が重要だと考えているということです。

複数教科指導によるメリット

また、「100%」向き合うためにもう一つ私がこだわっている点は、「教える側が一教科のみではなく複数教科を教える」という点です。こうすることによるメリットは何かというと、「とにかく英語をしろ」「とにかく国語をしろ」「とにかく数学をしろ」と、各教科の先生に言われたとしても、時間は限られています。全てを完璧にはこなせません。受験勉強においては、「何をやるか」よりも「何をやらないか」の方が重要と言っても過言ではありません。複数教科を教えることによって、「今は英語はよくできているから数学に力を入れよう。国語はもう少し後から始めても大丈夫。」というアドバイスができるようになります。このメリットは、時間が限られている受験勉強においては極めて重要なものだと考えています。

「努力に勝る天才なし」

最後にもう一つ、当塾の方針として最も重要なものは、「誰よりも努力する」というものです。「人数制限」「複数教科の指導」は、最終的にはこの方針のためと言っても過言ではありません。ほとんどの大学入試は相対試験です。つまり、自分が90点を取っても他の受験生の多数が95点を取れば不合格になってしまうということです。つまり、「他の受験生に勝つ」必要がある試験です。ということは話は単純で、「他の受験生より勉強」すれば合格にどんどん近づいていきます。だから、「誰よりも努力する」それだけです。

「好きこそ物の上手なれ」

ただ、ここで大事なのは、「それがとてつもなく難しい」ということです。部活・友達・スマホ・YouTube…様々な誘惑がある中で、人よりも勉強量を確保するというのは、非常に難しいことです。これを実現するために私が最も重要だと考えているのは、「睡眠時間を削ってでも嫌々でもストイックにとにかく無理矢理勉強しまくる」といったものではなく、「楽しく勉強すること」です。一見矛盾しているように思われるかもしれませんが、これは極めて合理的な考えです。どれだけ無理矢理勉強をしようとしても、「勉強がイヤなもの」という状態では、勉強することに対して当然気が進みません。なので、勉強量も確保できません。しかし、「勉強が楽しいもの」になれば、長時間でも苦にならず、勉強量を確保することができます。では、「どうすれば勉強が楽しいと思えるか」という問題についてですが、私は今までの指導経験から、「何をやるべきかが常に明確で、疑問が出てきたときにすぐに解決できる状態」を用意してあげることが答えだと確信しています。そのために、「人数制限」と「複数教科の指導」が必要だと考えています。

まとめ

以上のことから、当塾の目的は

  • 志望校合格率100%
  • 大学入試を通じて人の人生を変える

の二つであり、その実現のための方針は

  • 誰よりも努力する
  • 人数制限
  • 複数教科の指導

の三つです。

最後に

最後に一つだけ。決して大学入試は甘くありません。その厳しい大学入試で100%の結果を出そうとしている以上、当塾の方針も甘くはありません。むしろ「誰よりも努力する」ことを求めている以上、厳しいです。他の塾にいくより、苦しいことも圧倒的に多いと思います。ただ、それ以上に「楽しい」ことと、何より「結果」と「その後の人生に対する影響」をお約束します。高校生という大切な時期の、大学入試という極めて重要な出来事を任される責任をしっかりと感じ、誰よりも愛情を持って、単なる「先生」ではなく一人の「人間」として尊敬してもらえるよう、最後まで全力で指導に取り組んでいくことをお約束いたします。

創業当時からの変化

繰り返しになりますが、基本的な考え方や方針については現在も変わっていません。ただ、当時から変わったこともあります。それは、自身の子どもの存在です。サラリーマンを辞めて東京から奈良に戻り塾を始めたときから「生徒には自分の子どもに接するのと同じように接しよう」と自分の中で決めていました。ただ、そのとき私には子どもがいませんでした。なのである意味「想像」で振るまうしかなかったのですが、その後、妻が命がけで子どもを産んでくれ、現実に自分の子どもと日々触れ合うようになって「自分の目指すべき教育像」がより明確になっていきました。「年齢に関係なく一人の人間としての人格を尊重する」、「こちらの内面や言動をしっかり見抜き観察しているため、接しているときだけ偉そうに表面を取り繕っても意味はない」、「何よりも自分自身の気持ちを常に安定した状態に保っておくことが大事」など、自分に子どもができて初めて本当の意味で気づき認識することができたと思っています(もちろん年齢やそれぞれの個性が全く違うため何もかも一緒くたにしてはならないことは理解しています。あくまで「心構え」の話です)。また、少し大袈裟に聞こえるかもしれませんが、生徒が今まで解けなかった問題を自力で解けるようになったとき、自分の子どもが新しいことばを話せるようになったときと似た喜びを感じるようになりました。そのこともあり、子どもが産まれてからの方がずっと今の仕事が楽しいと感じています。と同時に、「親」としての気持ちが理解できるようになった点も非常に大きな意義があると感じています。自分の大切な子どもの大事な大学受験を一人の人間に任せるということの重大さ、子どもが最も多感な時期にほぼ毎日会う大人の存在の意義、こういったものも、自分に子どもができて初めて実感を伴って理解できたと感じています。今このように自分の好きな仕事で生計を立て、子どもを育てられるのは、ひとえに、私を信じて入塾してくれる生徒、大切なお子様を任せていただける保護者の方のおかげです。この御恩を何とかお返しできるよう、私自身が日々生徒よりも子どもよりも能力的・人格的に成長し、より一層努力していかなければならないという強い意思を持っています。こういった心境や考えは当初にはなかったものであり、自分の中での大きな良い変化だと考えています。

勉強面以外で大切にしていること

勉強の指導はもちろんですが、それと同じかそれ以上に「精神面や人格面にマイナスの影響を与えない」ということを大事に日々接することを意識しています。当然のことと思われてしまうかもしれませんが、現状、セクハラやパワハラなどが横行してしまっているのが塾業界であり、そのような不適切な指導が、最も微妙で多感な時期である思春期の人間に与える影響は甚大だと考えています。セクハラやパワハラはもちろんですが、言葉遣いや思想の偏りにも細心の注意を払い、安易に誰かあるいは何かを批判することのないように常に心がけています。こういった態度が、生徒の精神面や人格面にすぐさま反映されるとは思っていませんが、少なくとも悪影響は与えず、いずれ、何らかの形で良い影響をもたらしてくれると信じています。

最後に

当塾は「誰でもいいから入ってほしい」という塾では決してありません。きちんと私の意図や想いを理解し、共感し、努力しようという気概を持てる人とだけ一緒にやっていきたいと考えています。また、私の方も、ただ勉強を教えるだけでなく、生徒にも保護者の方にも「私と一緒に過ごす時間」に価値を見出してもらえるよう、今より少しでも優秀で魅力的な人間になれるよう日々努力し、生徒の幸せのために全力を尽くすことをお約束いたします。長くなってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。いつの日か、お会いできることを心より楽しみにしています。

久保教育 代表

久保 慎之介